RBL Bank

RBL銀行、MySQL Enterprise Editionを導入して
セキュリティ、コンプライアンス、業務効率を強化

“MySQL Enterprise Editionの導入により、インド準備銀行の厳格な規制に対応できる強固なセキュリティ体制を確立しました。さらに、IT運用を最適化し、データベースのパフォーマンスを向上させることで、スムーズでスピーディーな顧客体験を実現しました。充実したサポート体制により、安心してシステムを運用できる環境も整えました。”

Sajesh Rajagopal
Vice President/Lead – Database Technology
RBL Bank

RBL銀行、MySQL Enterprise Editionの導入で運用リスクとコストを削減

導入と背景

RBL銀行は、インドの大手民間銀行の1つであり、法人向け銀行業務、商業銀行業務、支店・ビジネス銀行業務、小口融資、財務市場運用などの専門サービスを提供しています。現在、インド全土28州および連邦直轄地にわたる600以上の支店、1,200のビジネス・コレスポンデント支店、約400台のATMを通じて、約1,500万人の顧客にサービスを提供しています。

1943年に協同組合銀行として設立されたRBL銀行は、2011年に民間銀行へと転換し、それ以来デジタルトランスフォーメーションを推進してきました。

同銀行はNSEおよびBSEに上場しており(RBLBANK)、最近では預金総額が1兆インドルピー(約135億米ドル)に達するという重要なマイルストーンを達成しました。

経営課題と目標

RBL銀行は、長年にわたりOracle DatabaseおよびMySQLを活用して、幅広い銀行サービスを支えてきました。コア・バンキングシステムはOracleDBで稼働しているものの、周辺業務およびサポートアプリケーションにはMySQL Community Editionを使用していました。

サイバー攻撃のリスクを低減し、頻繁に厳格な監査を実施するインド準備銀行の規制基準に準拠するため、RBL銀行は周辺業務を支えるデータベースのセキュリティ基盤を強化する必要がありました。

また、MySQL Community Editionと運用中のバックアップツールの間に互換性がないため、バックアップの運用が非効率になっていました。バックアップ中に適切なバックアップ領域を確保し、データベースのパフォーマンスを維持するために手作業が必要となり、データベースチームの運用負担が増加していました。

RBL銀行は頻繁にパフォーマンスのボトルネックやトランザクション処理の効率を妨げる複雑な統合に直面し、カスタマー・エクスペリエンスにも悪影響を及ぼしていました。何百万人もの顧客がRBL銀行のシームレスなバンキング・サービスに信頼を寄せており、データベース・システムの最適化は急務でした。

さらに、MySQL Community Editionではサポート体制が十分に整っておらず、技術的な問題の解決に時間がかかることや、重要なセキュリティパッチの適用が遅れることが課題となっていました。

ビジネス成果と指標

RBL銀行は、MySQL Community EditionからMySQL Enterprise Editionへの移行により、複数の重要なバンキング・アプリケーションのセキュリティ、効率性、信頼性を強化し、規制への完全準拠、バックアップ・プロセスの合理化、トランザクション処理時間の短縮を実現しました。

MySQL Enterprise Editionの 透過的データベース暗号化(TDE)やマスキング、匿名化機能を活用することで、セキュリティ体制を強化しました。さらに、 Oracle Audit Vault and Database Firewall(AVDF)との統合により、サイバー攻撃対策を強化しました。これらの対策により 、RBIの規制ガイドラインを満たし、顧客データを保護し、不正アクセスやフィッシング詐欺のリスクを低減しました。

これらの包括的なセキュリティ対策により、同行はすべての規制ガイドラインを満たし、顧客データを不正アクセスやフィッシング詐欺のリスクから守ることができました。

災害復旧(DR)対策も大きく改善されました。以前はMySQL Community Editionの制約によりDR訓練を実施するのが困難でしたが、MySQL Enterprise Editionの導入により、シンプルなスイッチオーバーで定期的なDR訓練を行えるようになり、業務継続性が向上し、万が一の事態にもダウンタイムなしで対応できる体制を整えました。

MySQL Enterprise Editionの導入により、RBL銀行は重要な銀行業務を支えるアプリケーションのパフォーマンスを大幅に向上させました。MySQL Enterprise Edition導入以来、これまで頻発していた重大なシステム障害が一切発生していません。

バックアッププロセスも大幅に効率化されました。MySQL Enterprise Editionのネイティブバックアップ技術と、銀行が使用するサードパーティ製バックアップツールをシームレスに統合することで、データベースのパフォーマンスに影響を与えず、フルバックアップ、増分バックアップ、差分バックアップ、ログバックアップを手動で行うことなく実行できました。これにより、これまでバックアップ監視に費やしていた1日あたりのフルタイム従業員1人分の作業量を削減しました。

また、Know Your Customer(KYC)システム、文書管理システム、銀行の独自アカウント集約サービスなどの重要なアプリケーションをMySQL Enterprise Editionに移行することで、データの重複を排除し、システム間のデータ連携を円滑化しました。その結果、顧客の口座開設や取引処理の速度が向上しました。

RBL銀行は、専用のMySQLサポートチャネルと迅速な対応体制を活用することで、問題を素早く解決し、最新のセキュリティパッチを即座に取得できるようになりました。これにより、業務の中断を防ぎ、プラットフォームの信頼性に対する安心感が高まりました。

「MySQL Community Editionを使用していた時は、技術的な問題の解決はまるで待っているだけのゲームのようで、解決策がコミュニティの投稿で現れるまでに1ヶ月以上かかることもありました。しかし、MySQL Enterprise Editionのサポートでは、問い合わせを行うとすぐに専任のエキスパートが対応し、必要に応じてエスカレーションするための明確なルートが用意されています。このようなレベルのサポートは、私たちが扱っている他のエンタープライズ・データベースと比較してもはるかに優れており、私たちにとって大きなメリットです。」とSajesh Rajagopal氏はコメントしています。

なぜMySQL Enterprise Editionを選択したのか?

RBL銀行がMySQL Enterprise Editionを選んだ理由は、その高度な機能、管理ツール、そして強力な技術サポートを備え、最高レベルのセキュリティ、信頼性、効率性を実現できるためです。

「MySQL Enterprise Editionは、当社のコア・バンキングプラットフォームを支える周辺アプリケーションの導入および管理におけるリスク、コスト、複雑さを削減します。今後の戦略として、MySQL Enterprise Editionを当社のデータベースの選択肢として活用していきます。」とSajesh Rajagopal氏はコメントしています。

実装パートナー

MySQL Enterprise Editionの導入に際し、RBL銀行はMySQLパートナーのCrayonを選択しました。同社の認定技術力、顧客第一のアプローチ、ベストプラクティスに基づいた幅広いサービスが評価されたためです。

今後の展開

RBL銀行は、MySQL Enterprise Editionのデータベースインフラをさらに強化し、銀行業界のダイナミックな需要と進化する業務要件に対応していく予定です。今年の計画として、MySQL Enterprise Editionの適用範囲を拡大し、全ての重要なアプリケーションをホストするデータベースに高可用性アーキテクチャを導入することで、さらなる信頼性向上とダウンタイムの最小化を目指します。